作成者:局長 ONさん
Buon 2020 ! おめでとうございます、局長のONさんです。
本年も大阪木津卸売市場並びに、木津新鮮組をよろしくお願い致します。
さて、前回、前々回にパスタのお話をさせていただきましたが、「局長さんの好きなパスタは?」とのご質問がありまして、
そういえば、まだ皆さんにもこれだけパスタの紹介しておいてお伝えしてなかったということもありましたのでお答えいたします。
私が個人的に最も好きなパスタはコレです!!
ローマのあるラッツィオ州で著名なパスタ料理の「アマトリチャーナ」です!!皆さんご存じですか?
この州にあるアマトリーチェという街が起源といわれております。
このパスタを作るには、パンチェッタ(豚バラ肉の塩漬け)またはグアンチャーレ(豚ほほ肉の塩漬け)を作らねばなりません。
素材さえあれば作り方はとても簡単です、しかし・・・、皆さんにお伝えする順番が違うかと。(^_^;)
イタリア料理と言えばやはりトマトではないでしょうか?
そこで塩漬け肉は次回以降ということにして、今回はトマトソースのよもやま話をします。
イタリア料理でトマトが使用されることになったのは、実はまだつい最近で、500年ほど前のことです。
それまではイタリア料理は赤くはありませんでした。
現地でトマトを買いに行くと、サラダ用、ソース用と分けて売られており、ソース用の代表はこのサンマルツァーノという品種です。
ナポリの南、風光明媚なアマルフィ、ソレント、遺跡で有名なポンペイあたりの代表的農作物です。
旬はもちろん夏で、日中40℃以上はザラにあるというエリアですが、夏の日光をいっぱいに浴びて、
糖分がたっぷりのった細長い形のトマトが作られます。
日本では皮をむいて缶詰にされたものが手に入ります。
毎年8月はバカンス返上で、トマト缶詰工場はフル稼働です。
トマトまるごとのホールトマトと、調理に便利なようにカットされたトマトがあります。
だいたい同じ値段で売られているので、つい便利なカットトマトを買っていませんか?もしそうならそれはダメです!
トマト缶詰工場では、朝摘みトマトが運ばれてくると、サンプルを抽出して糖度を計測します。
既定の糖度を満たしていないトマトを積んだトラックは追い返されます。🚚🍅
そんな追い返された原料トマトを積んだトラックは一体どこへ?と聞くと、違うトマト缶詰工場へ行くらしいのです。
本当に糖分をきっちり測っているのか、何台に1台は追い返して測っているふりをしているのか?
この真相を暴こうとすると誰もが口をつぐみます、これ以上は闇の世界です。(-_-;)
話がそれましたが、工場内ではトマトの熟度に応じて選別が行われます。ココはまじめにやっているようですが・・・。
それで熟度が最も高いものがホールトマトになり、次がカットトマト、最も悪いものはトマトペーストにされるのです。
なのでホールトマトの方が絶対に美味しいのです!!
調理中に潰す手間をいとわなければぜひホールトマト缶をお買い求めください。
そういえば以前、とある工場を訪問した時に、工場内ロビーにそこから世界に輸出するトマト缶詰製品がディスプレイしてあったので、
眺めていたらこんな缶詰がありました。
トマトスパゲッティの缶詰??(笑)
スパゲッティは缶の中でぶよぶよになっているはず・・・
「これは人間用ではなく、ペットフードではないのか?」と聞くと、工場の責任者は大笑いした後「人間用だよ」と言いました。
「いったい誰がお金を払ってこんなものを食べるのか・・・」
イギリス人でした。👨
中身を皿にあけて電子レンジで温めて食べるそうです。イギリスでは意外と人気があるようです。
美味しいのでしょうか?(^_^;)
次回も引き続きトマトソースの話をさせていただきます。お付き合いください。
Ciao !